父親が居ないと本当に嫌なのか？

シングルマザーのご家庭の子供さんは、父親という存在が居ません。では、父親が居ないと本当に子供は悲しい思いをするのでしょうか？これはわたくし個人の意見になってしまいますが、自身がシングルマザーの家庭に育ったと言う経験上、子供の気持ちとして述べることは可能です。もちろん、人それぞれ思いや事情が違いますので、絶対に子供はこういう気持ちだとは言い切れませんが、参考にはなるかなと思います。

離婚か死別か

シングルマザーさんがシングルマザーになった経緯には、夫と離婚するか夫と死別するかの２パターンが考えられます。離婚の場合はそれまでに結婚関係が破綻している場合が多いので、家の中もぎすぎすしたり、父親が帰ってこないという状況である場合が多いのですが、死別の場合はそこからまた２パターンに分かれる場合があります。

それは、非常に家族が仲良しで両親の間に何の問題も無い場合、もうひとつは実は離婚を考えている矢先に夫が亡くなったという場合。後者のパターンですがこれ、意外と多いんです。筆者の周りにも何人かいます。「離婚を考えていた矢先に夫が亡くなった」という話を聞く機会がかなり多かったのです。

両親が離婚した場合、ほとんどの子供が母親に育てられます。つまり、離婚後にシングルファーザーになる確率とシングルマザーになる確率はシングルマザーの方が断然多いです。子供はどちらに育てられたいのか決めることができます。当然父親と一緒に過ごしたいという子供さんもおられますが、ほとんどは母親の味方です。

離婚の場合は、子供さんも幼いわけでなくある程度物心ついているのであれば、なんとなく両親が離婚しようとしていることはわかりますし、自分はどうするのか、ふと考えることもあると思います。

子供がいくつの時に離婚したか

上記でも述べましたが、子供さんが物心ついているのかついていないのかで変わります。まだ生まれて間もない子供の場合は当然両親の離婚についてはよくわかりません。しかし、小学生ともなれば両親の仲が悪い、いつも喧嘩しているということぐらいはわかります。私は自分が１８歳の時に両親が離婚しましたので、もちろん状況はよく理解できていました。

父親の存在をどのようにとらえているのかは、その子供の年齢で大きく変わって来ると思います。では、子供が物心つくまで我慢して結婚生活を続けなければならないのでしょうか？それは本当に子供さんにとって良いことなのでしょうか？

子供と父親の関係

離婚の原因は、何も一方的に父親が悪いというわけではありません。両親ともに子供を非常に大切に育てており、子供を溺愛しているけれども、夫婦は不仲であるというのはどうしようもないことです。このような場合は、子供にとって父親はとても偉大な存在であり、失いたくない存在でもあります。夫婦は他人でも子供とは血のつながりがあるからです。

子供と父親の関係が良好であれば当然、子供は「お父さんかお母さんか選ぶのは嫌だ」というようになるでしょう。あくまでも私の経験ですが私自身は、自分の父親を尊敬したことは一度もありませんので、素晴らしい父親の下で育った子供さんをとてもうらやましく思います。ですので、私自身は父親との関係は良好ではなかったため、父親が居なくなることに対して何の悲しみもありませんでしたし、むしろ早く離れたい気持ちでいっぱいでした。

父親が居るかいないかではない

私の事例を参考にしてほしいというわけではないのですが、つまりは子供にとって父親の存在が必要かどうかではなく、どういう父親であれば必要なのかということではないでしょうか？暴力をふるったりお酒を飲んで暴れたり、家にお金を入れずに全く仕事をしないというような父親でも、本当に子供にとって必要だと思いますか？

子供は、大人が考えているよりもずっと繊細で物事をよく考えて理解しています。どんな幼い子供でも分かっている部分はあります。父親が居ないと可哀想だから離婚しないというのではなく、本当にあなたの夫は子供にとって良い父親なんでしょうか？それを考えて頂きたいと思います。